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ライフログ
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2014年 10月 21日
TM NETWORK 30th 1984〜 the beginning of the end Live Video / 2014.9.24 1. Retrace (Opening) / 2. LOUD / 3. Scene 1 / 4. Come on Let's Dance 2014 5. Kiss You / 6. Scene 2 / 7. 永遠のパスポート 2014 / 8. 金曜日のライオン 2014 9. Scene 3 / 10. RAINBOW RAINBOW 2014 / 11. Be Together 2014 12. CUBE / 13. Scene 4 / 14. I am 2013 / 15. Just One Victory 2014 16. TK Solo / 17. Get Wild 2014 / 18. Scene 5 / 19. Self Control 2014 20. Scene 6 / 21. BEYOND THE TIME / 22. Scene 7 / 23. Ending [SPECIAL] ・ACCIDENT 2014 (2014.5.19) ・Tetsuya Komuro Movie Commentary (Part 2) [Blu-rayのみ] ・・・ 30年の任期満了を迎える3人の「潜伏者」TM NETWORKは、 2014年から2年前=2012年4月の東京に姿を現した。 その一方で、同年には3人の後継者が遣わされ、 3年に及ぶ実地訓練が彼らに課されていた。 2013年7月、さいたまの地に戦後アメリカの僻地の風景が出現。 現地の人々との軋轢を生みながらも、訓練に挑む後継者たち。 彼らを見守りつつ、任期満了目前のTM NETWORKは、 自らの最後の調査も並行し、その後タイムマシンへ帰還する。 彼らに残された時間は、あと僅か。 「TM NETWORK 30th FROM 1984」。 2014年4月21日からの1年間、全3シーズン。 その「Season 1」に当たるのが、 「TM NETWORK 30th 1984〜 the beginning of the end」。 タイムマシン内で秘かに進めていたプロジェクトが、 あの「CAROL」誕生の秘密が、今明かされる。 しかし30周年の活動の名義の表記が 「30th FROM 1984」だったり「30th 1984〜」だったり なかなか定まらない(グループ名のロゴも定まらない)。 そもそも最初は「START investigation」が「FIRST SEASON」だったはず。 王様のアイディアこと小室の思いつきによって、 あれがなかったことになったりこれが追加設定されたりと 設定に混乱が生じているのではないのか。 クエスチョンマークがなかなか消えないが、まぁ、はてさて、 そんな潜伏がどうとか任期がどうとか王様のアイディアによるハチャメチャなストーリー設定は添え物でしかありませんよー気にするだけムダですよーらむさんも暇人だねー と思われてる気がだんだんしてきた。 ・・・ 本題に入るその前に、ちょっと触れねばならぬものがある。 シングル「LOUD」の初回盤に付いていたDVD。 世間はやたらとシングルにオマケDVDを付けたがるもんだが、 TMのシングルでDVDが付属するのは今回が初めてだ。 そしてその内容は、今回のツアーのプレリュード(っつうか前フリ)である。 まず「LOUD」のPV。 前回ライブ「START investigation」のエンディング、 TMの3人がタイムマシン内へ入るシーンから始まる。 タイムマシン内の廊下を進む3人。途中、前回ライブの銃撃シーンも入る。 何故か小室だけ負傷しており、頬などが汚れているが、 ある地点を潜り抜けたところで「清浄」される。 そして曲が始まる。あの大仰なイントロに合わせてタイトルが表示。 我々の視界は、ただただ船内の長い長い廊下を突き進んでいくのみ。 扉が開くと、船内の様々な様子が現れる。 駆け回る子供たち、花に水をやる女の子、映画を見る子供たち、 船内でそれぞれの暮らしをする3人。 そして最後には、赤子を抱き抱えたウツ。 その赤子の正体は……次の映像でネタばらしされる。 その次というのが「A PLOT BY TETSUYA KOMURO」であり、 この「LOUD」のPVの制作現場を収録したものである。 ◆小室、映像スタッフと打合せ中。 「戦場から母船に還ってきて一休み」 「シャトル(「START investigation」の電車型タイムマシン)とかも 相当汚したんですよ」 「ツアーがすぐ間近で、そのままの流れで行きたい」 「この映像がそのままオープニングみたいな感じにしたい」 途中で「START investigation」の終盤の映像が入る。 ◆撮影へ。 「出来たらこれ(扉のシーン)で終わっていただくのが」 「母船内もちょっと火災みたいなのがが起きているような感じで」 小室が色々と指示を出す。 ◆そして。 「これキャロルですよね」 小室が指差したのは、最後のシーンでウツが抱いていた赤子(の人形)。 「この子が産まれる時ぐらいに出すメッセージみたいなのを作ってる」 「START investigation」でのキャロルのシーンが入る。 最後に、赤子を抱いたウツ。赤子の胸に赤い点滅が。 ……以上、前回を振り返りつつ次回への予告も示した映像であった。 ・・・ では、「the beginning of the end」本題に入ろう。 「Retrace」と題されたオープニング映像。 無数のトライアングルが画面上で乱反射する中、 出演メンバーと「TM NETWORK」の名が表示。 トライアングルは勿論3人を表しているのだろう。 しかしこの映像がえらく長い。 トライアングルの乱反射映像が終わると、 「LOUD」PVと「Incubation Period」、「START investigation」の映像が フラッシュバック。 同時に、若干エフェクトのかかった英語ナレーションが入る。 「ディsリポオt イzザストリィオb スリーウォッチュァz ア tラステdインサイダー トゥリヴィイルd・・・」 んん????何と言っとるのか分からん! まぁ字幕が入るのでそれをざっと挙げてみよう。 「これは 3人の潜伏者の物語である 情報源からのリークによると 彼らの任務は 地球の科学や文化を調査し 報告すること 任期は30年 その間、さまざまな時代 さまざまな場所で 彼らは任務を遂行してきた しかし もうひとつ 大きな極秘任務が与えられていた 母艦であるメインブレインへ無事帰還した彼らは 最終ミッションともいえる それに着手したのである 彼らの真の目的とは…」 ということであるが…… これはどう考えてもナレーションをそのまま訳したものではない。 リスニングというものが苦手なアタクシであっても、 ナレーションの中に「United States」「1950」という 字幕上で訳されていない語句が入っているのは分かる。 原文がどうなっているのかをちゃんと見てみたいんだけど。 最後の扉が開かれると、いよいよ開幕である。 「LOUD」の、あの仰々しいイントロが始まる。 同曲のPVの舞台であるタイムマシン内部を模したステージ。 小室、木根が配置に着く。 今回の配置は小室下手・木根上手で、過去2回と逆になっている。 イントロには、CDにないフレーズが付け加えられ、 そのフレーズと共に、ステージ中央の扉からウツが登場。 そして「LOUD」本編。 メンバーの衣装はタイムマシン内の正装だそうで、 地球なんたら軍にでも所属している感じである。 サポメン2名、松尾氏とRuy氏は、裏方クルーという感じ。 間奏ではエレキシタールのようなソロが聴ける。 未CD化インスト曲(3連っぽい)と共に、 「LOUD」PVに登場したタイムマシンの廊下が映し出される。 扉が開いた先には、ステージ上に再現されたタイムマシン内の様子が。 (以降、ビデオでは「LOUD」のPVを用いた演出が度々登場する) ケージの中に入れられた、大きな結晶体のようなものが現れる。 そのケージを目の前にして、 ウツVS木根のタイピング頂上決戦が行われていた!! ……わけではないようだが、2人とも神妙な面持ちで結晶体の様子を見ながら、 赤いキーボードをデタラメに打ちまくっている。 ふと、ウツが立ち上がって木根のほうに寄ってくる。 結晶体に不具合でも見つかったのだろうか。 木根も立ち上がり、フラッシュが明滅するケージの傍に寄って、 結晶体の様子をうかがう。 「とりあえずタイピング続けときゃ良いんじゃねぇの?」みたいな仕草で、 木根はウツに指示、そして再び2人でキーボードを乱打。 結晶体に何がしかの反応があり、ケージが光を放つ。 いや、これは結晶体……というよりよく見ると、 透明なマネキン人形にこれまた透明な袋を被せているようである。 よく見ると、手があるのが見える。 しかしビミョーにちゃちい気もするなー……。 なんか、「REX恐竜物語」を思い出したぞ。 ともかく、この結晶体に何かしらの反応が見られた。 木根はウツにアイコンタクトをとり、ウツも大きく頷いてエンターキーを押す。 作業を終えた2人は席を離れる。 結晶体を収めたケージも、扉の奥へと引っ込んでいく。 「LOUD」PVの扉が閉まり、廊下のシーン。 シンセブースでただただ弾き続ける小室。 ここのフレーズは、オープニング曲「Retrace」のものである。 ここまで、台詞は一切なく、生BGMと動きのみである。 今回は『DRESS2』の楽曲を中心としたライブであるが、 そもそも『DRESS2』というアルバム自体が 「今回のツアーに使用する音源をあらかじめ聴いてもらう」 というコンセプトで作られたものである。 『DRESS2』収録曲には全て年代が表記されているが、 いちいち面倒しいので、これ以降は年代を省略して紹介する。 まずは「Come on Let's Dance」。 『DRESS2』の音源は控えめに、生演奏が目立っている。 それ故に思う。 「Come on Let's Dance 2014」とは何だったのか? あのノイジーなイントロや「てけてけてけてけ」は何処に行った!? ……なんて思ってしまうくらいに生演奏が前に出ている。 私、各TMファンサイトでこのツアーの好評ぶりを目にしたのですが、 「思ってたんと違う」ってやつで。 ええー?なんかもっと、融合してると思っていた。 エレクトロニクスと、ヒューマンプレイとが。 これでは『CLASSIX』の「Come On Everybody」とか、 オーバーダブもののリミックスを聴いている気分だ。 続く「Kiss You」は『DRESS2』からは外れた曲だが、 これもなんか、野暮ったいなぁ。 「Incubation Period」の時は、物凄くとんがったエッジを感じたのに。 「PLAY SPEEDWAY and TK HITS!!」の時みたいな野暮ったさだ。 『DRESS2』のようなEDM仕様ではないが、オリジナル通りの演奏でもない。 どちらかといえば、元祖『DRESS』に近い。 ブラスセクションのフレーズが無く、 松尾氏のカッティングソロから始まり、木根のカッティングソロで締める。 これはこれで良いアレンジではあるんだけども、 なんでしょう。野暮たく思えるのは音源のミックスの問題なのか? 尚、今回もドラムはRuy君である。 ステージが暗転する。 モニターには、タイムマシンの一室が映し出される。 四角い結晶体が3つ、色をゆっくりと変えながら浮かんでいる。 小室、ギター音源で明らかに次曲のものと分かるメロディを弾く。 その曲は、「永遠のパスポート」。 手弾きのシンセが追加され、『DRESS2』よりもエレクトロ色が強まっている。 アウトロでは、木根がハーモニカを吹く。 そして、このツアー唯一の日替わり曲とされる「金曜日のライオン」。 最初『DRESS2』で聴いた時、 テンポダウンやオーラスの端折りっぷりに違和感を覚えたが、 だんだんこのアレンジも良いような気がしてきた。 尚、もう一方の日替わり曲「ACCIDENT」は、 ボーナス映像として収録されている。 こちらもなかなかにえらい変わり様でしたが。 小室以外のメンバーがハケる。 再び扉が開き、「LOUD」イントロのフレーズと共に先程のケージが登場。 小室、相変わらずシンセブースで弾き続ける。 モニターも兼ねている扉の周りの白い壁面には、 直立したアンドロイドのような骨格、そして人間の形が映し出される。 人型のシルエットは、自分の姿を確認するかのように、 両腕をゆっくりと動かしている。 ここで、ナレーションが入ってくる。 「神への冒涜か 人類への啓示か… あるいは画策か 救済か… 破壊か 創造か… いや どちらかひとつではないかもしれない なぜなら 真実は常に唯一無二とは限らないからだ」 ・・・・・・いや、作業内容の説明をしてくらさい。 はっきり言って、このナレーションは本作の最もムダな要素だと思う。 具体的な内容も明かさず物々しい抽象的なことだけ言われても お茶濁しにしか聞こえませんもん。 勿論、敢えて説明せずに観る側のイマジネーションに委ねるのは 決して誤った方法ではない。 しかし、それだったらこんなナレーション要らんよ。 そうこうしているうちに、モニターは幻想的な星空を映し出し、 グリーンに光るケージは再び扉の奥へと引っ込む。 「RAINBOW RAINBOW」である。 モニターには虹の七色のラインや、不可思議な模様などが映る。 曲は「Be Together」へと続く。 サビ直前ターンも当然ながらアリ。 2番に入る際、マイクスタンドから離れていた木根が コーラスの出だしに間に合わなくなるという一面があった。 ウツ、横に立って笑いながら木根を指差す。 終了ライブでは「Kiss You」で歌詞を間違えたウツが木根のほうに寄ってきて、 木根が笑いながらウツを指差すシーンがある。 それとは逆の現象が、20年の時を経て発生したのである。 20年経とうが30年経とうが相変わらずな2人に、 仏頂面だった小室も思わずニヤリ。 ステージ暗転。 しばらくすると、聴き慣れないような、 いや、よく聴くと聴き覚えのあるメロディと歌詞が聞こえてくる。 「分厚い雲に 遮られた太陽……」 あぁ、キネバラ10年に一度名曲(小室談)の「CUBE」じゃないか。 『DRESS2』の楽曲ばりに、大幅なアレンジが行われている。 伴奏はアコギとシンセのみ。つまり3人だけでの演奏。 原曲よりキーが上がっているが、後半の1オクターブ上がりはない。 代わりに、途中転調が3度あり、決して単調なアレンジになっていない。 (こんな説明で分かりますかねえ・・・???) とにかく、現在のウツに負担を掛けないようアレンジしてあるのだ。 また、「〜どこかにいる君だけ」と「壊れた空に叫ぶ〜」との間に 間奏が設けられている(この間に転調が入る)。 歌詞は「密室」が「屋根裏」に変わり、 大サビの「out of my empty cube」(「tiny and」がないパート)に 「everyone」が付け加えられている。 機会があれば是非ともCD化を……。 モニターに映されているのは、水面の波紋のような模様。 ステージ暗転。またもやケージが現れる。 小室、相変わらずシンセブースでフレーズを弾き続ける。 よく聴くと、キーは異なるが「MALIBU」のフレーズである。 今度は木根が一人でケージの前に座り、赤いキーボードを叩き続ける。 周りが暗いせいか、まるで深夜残業の如き哀愁すら感じる。 スクリーンの右側(木根が座る側)をよく見ると、 先程の「CUBE」のラストの英語詞が延々と打ち込まれていっているのが分かる。 木根のタイピングに呼応するように、ケージ内の物体にも反応が起きる。 ケージ内のモニターに、人の形のシルエットが浮かび上がり、 両の腕を、バタバタとはためかせているように見える。 ケージの中の美少女フィギュア(違)に魂を吹き込み続けているのか。 一頻り作業を終えた木根は、エンターキーを押して退席。 ケージの中の結晶体に、生命が宿りつつある。 次の曲は「I am」。勿論「2013」アレンジ。 前回の「START investigation」同様、イントロが途中で途切れる。 ここからメンバー3人とも、ジャケットを脱いで登場。 曲の最後で、我々は衝撃のシーンを目撃する。 「Yes I am, Yes I am, Yes ...... I am a human」 しゅばばばばば ウツの両腕が奇妙な動きを見せた。無機質な動きだ。 何今の!!?? 新手の宇都宮体操!!?? そんな驚きをよそに、「Just One Victory」へ。 この2曲、「Incubation Period」と流れは同じである。 そしてこの後、小室ソロコーナー。 久々の「TIME TO COUNT DOWN」のイントロをギター音源で、 「SEVEN DAYS WAR」をアコギとピアノの音源で奏でた後、 打ち込みのビートに乗せて、ピアノで即興演奏。 「じゃじゃじゃじゃーじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃ!」 聴き慣れない、トランシーでドラマティックなフレーズが。 んん??なんじゃこりゃ。微妙にカッコいいぞ。 あらかじめサンプリングされているものなのだろう、 同じフレーズをキーを変えたりしながら連発する。 そして小室、なんと鍵盤をキック。 一瞬聴こえた、あのフレーズ。 「ジャジャジャジャ」ズドーン!!!! そう、ここからは「Get Wild」。 CDにもなかった新たなフレーズを巧みに取り込んでしまった、 「Get Wild 2014+」であった(なんだそれ)。 アウトロを引き伸ばしていった後、次曲を思わせるフレーズへ。 再びジャケットを着たウツと木根は、キーボード前に座る。 美少女フィギュアのディスプレイ、じゃない、 新生命体のケージがステージ上に現れる。 キーボードを一心不乱に叩き続けるウツと木根。 相変わらずシンセを弾き続ける小室(再びジャケットを着ている)。 作業もいよいよ最終フェーズか。 結晶体だったものが、だいぶ形が崩れており、 金属のようなもので、頭部と思しき部分が出来ている。 髪を結った女の子のような頭部だ。 モニターに映し出されていた人の形は、 前回のライブで見た、あの少女の姿に変わっていた。 その少女は、自分の両の掌を見つめ、自分の姿を確認している。 新生命体に、自我が宿りつつあるのだ。 予定通りに作業が進んでいるのをウツと確認し合い、木根はエンターキーを押す。 この「エンターキーを押す」仕草は、先程からもあるのだが、妙に大袈裟である。 そんなに大手を上げてエンターは押さないよ。 (身振りを大きくしないと「作業完了」ってのが分かり辛いんでしょうけど) 命の宿った結晶体が"自我を制御"し始めたのを確認するかのように、 次の曲は「Self Control」。スクリーンの映像は、 ダイムマシン内を扉から扉を抜けて進んでいくもので、 ポジ映像とネガ映像が交互に現れる。 サビでは扉から「SELF CONTROL」の文字が飛び出してくる。 扉が開き、結晶の形をしたケージが現れる。 中には赤子(の人形)が眠っている。遂に、新生命体が完成を見たのか。 (ちなみに、「LOUD」PVと同じ人形と思われる) ウツが赤子の眠るケージを開けると、 小室が、シンセブースの隅に置いてあったものを取り出す。 それは白文字で「TM NETWORK」と書かれたバトンであった。 バトンは木根へ、そしてウツへとと渡され、ケージの赤子の傍に置かれた。 蓋を閉められたケージは、扉の奥へ。 そして、宇宙空間へ射出された。 木根がアコギを掻き鳴らし、雄大な宇宙を想起させるイントロが始まる。 「BEYOND THE TIME」だ。 メンバーが演奏する中、ウツはスクリーンを見つめ続ける。 ケージの向う先は、地球のとある地点。 スクリーンに以下の文字が表示され、そして、ウツは歌い出す。 「forward to London in 1974」 バトンは、過去のTMのライブでは「FANKS CRY-MAX」と 「KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX」で登場したアイテムである。 ビデオ「FANKS the LIVE」三部作のうちの2本にのみ登場し、 残る1本「CAMP FANKS!! '89」、つまり「CAROL」がらみのライブには 登場していなかったが、 ここでやっと「CAROL」とバトンがつながることとなった。 ステージ暗転。 ここからは、ツアー終了後につべにアップされたトレーラーのシーンである。 「Retrace」のフレーズと共に、ケージが現れる。 そこには……あの少女が眠りこんでいた。 目を覚まし、立ち上がり、ぎこちない動きで歩き出し、 そしてつまずき倒れる少女。 その様子を傍で見守る木根。 ところどころでシンセを引き続ける小室の姿が。 やがて少女は、不自然な様子なく動き始め、踊り始める。 木根も安心したのか、笑みを浮かべる。 またこの辺りで、ナレーションが入ってくる。 「潜伏者たちには 我々が知り得る以上の英知がある だから彼らは問いかけたりしない "アンドロイドは電気羊の夢を見るか?"などと」 だからなんだっつーの!!!! こっちが問いかけたいよ!! 「一体何の説明ですか?」って!! フレーズが「LOUD」のイントロのメロディに変わる。 小室、ウツも木根と少女のもとへ歩み寄る。 ウツの手には、「TM NETWORK」と書かれたバトンが。 先程のものとは異なり、赤文字で書かれている。 「与えられた潜伏期間の30年が まもなく終わろうとしている 彼らは また任務のため地球へと戻るだろう そこは…」 ウツ、バトンを少女に手渡し、彼女の手をつなぎ扉の向こうへ。 小室と木根も、あとに続いていく。 「彼らの行く先をもしもあなたがご存知なら あなたもまた潜伏者である しかし あなたが彼らの一味でなかったとしても 彼女の名前だけは知っている筈だ 彼女は… キャロル」 ほえー。僕は知らないから僕は潜伏者じゃないんだあああ。 ちなみに英語音声では「Carol Mue Douglas」とフルネームで呼ばれている。 そしてこの名がコールされると同時に、 今回のエンディングテーマ「MALIBUの主題による変奏曲」が。 画面は暗転し、次の文字が浮かび上がる。 「THE NEXT TM NETWORK WILL BE IN...」 つまり「次のTM NETWORKの行く先は……」ということだ。 本ツアーのトレーラー映像にあった 「NEXT TM NETWORK WILL BE WINTER 2014」 という無茶苦茶変な英文をちゃんと整理したのだろう。 そして更に、TMリスナー(特に古参の)感涙の、以下のメッセージが。 「THANKS The FANKS!」 あの「FANKS」のロゴが再登場した。 昔懐かしのロゴを復活させてまでの謝辞に、こちらも「THANKS」である。 そして、「MALIBUの主題による変奏曲」を聴きながら 我々はめいめいスタッフロールを眺めるなり聴き入るなりするのである。 ・・・ 以上が本編の内容である。 特典映像として、上記の通り日替わり曲「ACCIDENT」が収録されている。 またBlu-ray初回仕様のみ、前作「START investigation」同様、 「Tetsuya Komuro Movie Commentary (Part 2)」が収録されている。 前回同様、藤井徹貫が質問者・聞き手として登場。 今ツアーは、前年のライブ「START investigation」と 次回ツアー「QUIT30」(タイトルも名言されている)とを繋ぐ、 3Dから究極に特化した4D的映画のようなものである、と語られる。 「映画を見終わった感じで帰ってもらいたい」と考え、 終演後、退席していく観客の姿を毎回見ていたのだそうだ。 また、「TMを全く知らず、無理矢理連れて来られた人がこれを見て、 "まぁ、つまんなくはなかった"と思ってくれればいい」とも言う。 物語には、観る側への想像の余地・余白も与えており、 「ドラマや映画なら確実に解って納得してもらう必要があるだろうが、 これはドラマでも映画でもないので、音楽に合わせて何が見えるかは自由」 と語っている。 「自分たち以外の誰かが継承して演ってくれたら面白い」 「今後どうしようかと考えている人たちの参考になれば」との旨の発言は、 前2回のライブでの「潜伏者と後継者」の関係を思い起こさせる。 演奏された楽曲についても触れられている。 「LOUD」のPVは言うまでもなく今回のステージの基となっていること。 「I am」の誕生のきっかけは「3.11」が大きく、 「一人だけのためのラブソングを作っている場合じゃない」と思ったということ。 「金曜日のライオン」については、曲の元となったものとして、 「セルジオ・メンデス(セルメン)」「ボサノバの人」「サン・ホセへの道」 というワードが登場し、「小学校四年生のときに聴いた」と言うが、 調べてみると、「サン・ホセへの道 (Do You Know the Way to San Jose)」は セルメンではなくバート・バカラックの代表曲の一つだそうで、 それを、セルメンが手掛けた「ボサ・リオ」というグループがカバーしたという。 そのカバーを小室が小四の時に聴いた、ということかと思われる。 (ちなみにフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドもカバーしている。 こちらは小室も尊敬するトレヴァー・ホーンがプロデュース) 「Kiss You」での木根のギターソロについても、 「エアギターじゃないですよwwww」 「今凄いことやったね。自分にカメラが来てるのが分かってるからね」 メンバーのコンディションについても、 「宇都宮君は去年病気だったと思えないくらい、 タイムスリップしたかのように元気に見えますよね。 木根さんも、若くなったように見える気もするしw」 そして「スクリプト、内容も大事だけど、演じる人の魅力も大事」と言う。 木根については、最後のキャロルを見守るシーンで、 「ここは木根さんの演技力をどう思うか…… "いいじゃな〜い!!"って思ってもらえればww」とのこと。 またセットのイメージについて、 扉は「2001年宇宙の旅」の「ルナヒルトン」の客室、 メンバーの着るユニフォームは「スタートレック」、 その胸元のエンブレムは「ウルトラマン」の「科学特捜隊」が挙げられている。 重要アイテム「バトン」は、「引き継がれていくもの」の象徴であるという。 ・・・ ところで、だ。 最後のシーンの意図がいまいち分からない。そんな人も多いだろう。 あの「BEYOND THE TIME」のイントロの時に、 1974年ロンドンに送り込まれた赤ちゃんがキャロルですよね? そしたらその後に出てきた少女キャロルは……? おそらく、あのシーンはキャロル完成直後の様子なのではないかと。 あのキャロルのぎこちない動きは、 出来たばかりで、まだ上手く動けないということでしょう。 その後、扉の向こうへと去って行くのは…… 扉の向こうというのは、何もタイムマシン外であるとは限らず、 多分別の実験室のようなところでしょう。 そこでキャロルは赤ん坊の姿に変えられるのでしょう。 そして1974年ロンドンへと向かうのでしょう。 つまり「BEYOND THE TIME」の前後のシーンは、 この部分だけ時系列が逆転しているんじゃないかと思う。 「何の意図で?」と言われても分からんし、 「じゃああの赤白バトンは何なの?」と言われても分からん。 王様のアイディアだよ!!(←投げやり) いよいよ次なるストーリーを公開する準備は整ってきたと思われる。 次回ツアー、及び7年振りの新作アルバムは『QUIT30』。 小室曰く「30周年をもってバッサリと切る」。 しかし、それは「次にまた起動するためのQUIT」でもあるということだ。 今は、この「30th FROM 1984」の壮大な物語の行く末を、 楽しみに待ちたいと思う。 ・・・
by inako0131
| 2014-10-21 22:09
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